Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

年を取るっていうこと

marimatsuno2014-08-30

このごろの母の老い方は、加速度を増している。
しんどいのに朝、自分で薬をもらいに行ったという。それで疲れてるんだったら、疲れてしんどいというのだったら私に言ってくれたらとりに行くくらい簡単なのに。
「迷惑なるべくかけないように病院に一人で行った」と言う。

何するのもしんどいようなのにすごく忙しい毎日だとおもう。
私でも昨日の今日で結構しんどかった。
明日も店の子にお中元のお返しに御馳走してあげるという。行くだけでもしんどいだろうに。勿論送っていくけど。

私と二人だとそんな調子なのに人には、私の自慢をする。「高校時代すごくかしこかった」とか、言うから「かしこかったら今ごろ、医者になれてるでしょ」
はっきり否定できることばかり言う。
友人のお母様は、孫が「京大にいった」といい、友人は「よくおできになるのですね」って言われて困ったという。
ウソと現実が、もう定かではないのだ。嘘をついてる気持ちがないのだ。妄想が事実になってる。だから母と他人と一緒に食事なんかしたくない。昨日もそうだった。自慢に足るようになってあげられなくて申し訳なかったけど!
私の話をしないでほしいと何回も言った。現実の話ならまだいいのだ。私は、何でも隠さないし、事実のことをどう思われても平気だ。
しかし、母の頭の中でおかしくなってる話。本当の話じゃない。フランスに行ったとき1979年まだフランが円に比べて高くって今の3分の1くらいの値打ちしかない時代、たくさんお金を出してくれた。やりたいことをやらせてくれた。
母子家庭なのに。父が亡くなってからよく働いてくれた。

ずいぶんつぎ込んだ割には、できの悪い娘だった。何も成果ないけどあきらめてよ!
そして人に「もう十分お金あるから、もうなにもいらないの」「パパの年金もいっぱいあるし」
母がなくなったらパパの年金もらえないのよ!人にお金いっぱいあるなんて言わないでほしい。そんなにないこと知ってるんだから!死んでも死んでないってしようかなんてちょいちょいある事件に、すごく共感持ってるんだから!


写真は、亡くなられた友人のお母様が集めていた切手を友人が送ってくれた。
静岡だから富士山と茶摘みの絵。
親たちが、切手を集めてた友人が結構多い。私は、切手が好きで自分でも買ってたけどすぐ使ってしまうから収集家ではない。でもみんな懐かしく覚えてる切手が多い。