Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。


毎回来るギャラリー島田の案内を見る。
中に井上よう子さんの案内があった。京都芸大の数年下級生だ。彼女の絵は静かに止まった空間で人の心を打つ。風景で人を感動させるのは難しい。
私は、若い時、虚無感のある女性を描いた。悲しみがいっぱいあったから気持ちを込めて描いた。子供ができて気持ちが変わって明るい絵をかきたいと思った。
でもいつごろか、子供が少し大きくなってしまうと、やっぱり、いつか死ななくてはならない人間、生物の存在のはかなさを感じる。昔は、L'AIGLE NOIR(黒鷲)やNE ME QUITTE PAS(行かないで)に夢中になっていた。主に男女の心の解りあえない悲しみがあった。今は、男女のことより人間の生死を思う。
ジュリーも年取って恋愛の歌でなく、人間の愛、心の歌を歌う。
やっぱり年を取るってそういうことなんだな。

自分の日記のように絵を描くことをやってる私は、社会派でもないし、メッセンジャーにもなれない。自分のその時々の気持ちを込めて描くだけ。価値があるかないかは、もう問題じゃない。描くことが生きてることだから。
今日ようやく体が、楽になって、マッサージもしてもらった。
明日は、サッサと来年の4月の劇のチケット代(ジュリーの)を払ってしばらくは、絵のことをしよう。次のジュリーは10月14日。

夕食に新米を炊いた。ハナエチゼンといういただいた福井のお米。(鯖江産だそうです)炊飯器も新しくなって性能がよくなっていて余計においしい。今年初めての新米。
おいしいのはたくさん食べてしまうから問題なんだけどおいしいなあ。