Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

ジャクリーン

marimatsuno2009-02-08

エスカルゴ、アーチショー、コキーユ・・ド・サンジャック、クリームブリュレを持ってお昼にジャクリーンのところに行った。
私が来たことを知った隣の台湾人の奥さんが野菜のあげ春巻きを作ってきてくれた。
5年位前、ジャクリーンの大きなアトリエを改装するのにジョエルと一緒に隣のジルが手伝っていた。彼らはみなパリ市のアトリエに住んでる彫刻家だけど食べていくため内装とかをバイトでするジルは、あまりしゃべらないずんぐりした男性でジャクリーンは「ジルは、私に気があるのだけど私は、興味ないわ」と、えらそうに言ってたのに、突然台湾の若い小さなフランス語もまだあまりしゃべれない女性と結婚すると言い出したのだ。皆びっくりしてしまったのだけど2,3年前私のその女性とジャクリーンと3人で私の作った鴨のオレンジソースを食べた。とても感じのよい小さい女の子だったけど今じゃあ赤ちゃんもできてしっかり育てている。
年寄りの偏屈ばかりの芸術家の中でしっかり根を下ろして元気に子供をそだててることに感動した。
コキーユ・ド・サンジャックに関しては、オードブルとしてはとても重過ぎて中にムール貝やきのこやいっぱい入っていた。私には、クリームが多すぎて塩辛いと思ったけどジャクリーンは塩辛くないという。

食事をするとワインの飲みすぎかすぐよこになるジャクリーン、洗い物だけしてなんかとても、悲しく思ったけどさよならをいった。なんでもすぐ忘れてしまってる。もう意地悪なジャクリーンじゃなくなってしまった。もうジャクリーンはいない。


サン・ポールで地下鉄を降りてピカソ美術館のほうから市役所、サン・ミッシェルまで歩く。天気のよい日曜日だからか学生が休みに入ったからかすごい人だった。市役所の前は子供のスケート場。
写真は、サンルイ島。セーヌ川の向こうにシャトレーの塔。

パリの街はいつ見ても美しいし、セーヌ川のあたりは、あきない。しかし一人は、さびしいなあ。寒さが見にしみて27番のバスでちいさく丸まって帰ってきた。