Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

旗野さんから

旗野さんからヤスダヨーグルトが届いた。旗野さんの親戚(新潟の保田で)が、作ってはじめは、ヨーグルトというものがまだ一般的でなかったのでなかなか売れなかったらしい。でも今は、この辺でも売っている、とてもおいしい飲むヨーグルトだ。

その中に手紙とは、別に「佐藤真さん、ありがとうね。合掌」という旗野さんの文章が入っていた。
  今春の追悼集会に初めて欠席した佐藤さんは、原稿用紙7枚でメッセージを寄せてくれた。・・略・・・「それぞれの15年は、私たち自身もまた病を得る年になったことでもあります。   ・・略・・・私は心を病み精神病院の入退院を繰り返しました。夏目漱石の時代なら神経衰弱と呼ばれた『心の病』です。」そして最後の一枚には、「・・略・・・来年ぐらいからは、徐々に新しいニッポンを直球勝負で真正面から問います。来年の16年目の追悼集会で、その報告ができるのを楽しみにしております。・・略・・・」と、あった。まさかこれが遺言状になるとは・・・。

旗野さんの活動は、日常の中に完全に組み込まれていて、その行動力、思いやりにびっくりする。冗談をぽんぽん言って先日は、91歳の認知されてない水俣病患者の参治さんを紹介するのに「偽患者の参治さんです!」ってみんなを笑わす。
旗野さんは、本当に偉いなあと思う。
その便りに涙ぐんだのだけど夕方には、私は、ほしかったおなべを手に入れに行った。ちょっと後ろめたい。