Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

およばれ

私のうちで食べ会をすることはあってもあまり人のうちで呼ばれることがないのだけれどフィレンツェで浮世絵を売って世界中を旅行されてるIさんのお宅に母とおよばれに行った。
世界中の面白いものを飾っておられて楽しいお宅なのだが一番感心させられるのは奥様の態度だ。もう何回もご馳走になっている。
ご主人がおしゃべりをしている間に次々と酒の肴を運んでくださり鴨鍋などのときはとってまで下さる。そういうことしてもらったことがないのでびっくりしてしまう。
私は人に来てもらうのが好きで昔はよく人を呼んで食べたり飲んだりしていたけれど自分も食べて飲むのでサービス専門はありえない。それに最近は息子が嫌がるので回数が減った。
彼女は自然に会話にも加わり少しはお相伴するけど一緒にパクパクは食べない。昔はみんなこんな風だったのかな。ご主人は快適だろうと思う。最も私は、ご主人様を持ったことがない!
イタリアのアペリティフ、スペイン、イタリアのワイン、沖縄「瑞泉」の古酒までいただき最近にはめずらしく酔ってしまった。しかし母はアルコールが入ると(はいらなくてもか)調子よい酔っ払い口調になるのでうんざりだ。少し酔ってもそうならない私がかわいくないのだろうか。上手におだてるご主人の言葉に乗ってうれしそうに馬鹿ばっかり言う母親との酒の席は、もうごめんだと思った。
飲めない男はつまらないという母、酔っ払いの嫌いな私。
和風の手の込んだ煮つけや新鮮ないくら、貝柱、おいしいねぎの焼き鳥、琵琶湖の鴨などどれもおいしかった。トルコのからすみは特にめずらしくたくさんよばれて帰ったので夜はかるくすませた。それでも食べるところがやせてる人と太ってる人との違いか。