Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

弟の祥月命日


今日は、暖かかった。40年前はとても寒かった。弟に10日のお誕生日に私にしては珍しく京都の高島屋でお誕生日のお祝いにアーノルドパーマーの傘のマークの付いた財布を買って、下宿してた京都から帰ってきたけど弟は帰ってこなかった。
私は、自分のことに夢中で弟のことほとんど考えてあげなかった。
彼は私には全く似てなくて(顔は似てたけど)文学や音楽が好きで本ばかり読んでなんか書いてた。亡くなったあとの49日の日、クリスマスイブに彼らの作ったレコードが届いた。雪が舞っていた。

私は、がさつで自分中心だから繊細な人の心があまりわからない。たった一人の兄弟なのに何にも理解してあげれなかった。ごめん!ごめん!と写真に手を合わせても何にもならない。
弟の友人だった女性がいつも個展に来てくれたのに今年は、宛名不明で返ってきた。
弟とレコードを一緒に作った友人だった大地君は、震災からずっと行方不明。
みんな遠くに行ってしまう。弟は、とっても遠い。

息子は、なぜか不機嫌そうで、夕食の片づけをさっさとやって部屋に入ってしまった。

私は、もう少し絵を描こう。うまくいかないのだけど。