Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

正三ちゃん

marimatsuno2008-09-10

熊本の正三ちゃんがなくなったと朝、電話があった。


正三ちゃんは、私のいとこで同じ学年、はやいきだからひとつ下。
三宮の問い屋街に住んでいた。今は、サンパルになってるからテナントを持っている。

大学の時倒れて、生まれつき腎臓がひとつしかないことがわかり当時まだはじまったばかりだった透析をした。
おばさんが、一カ月に300万円かかるから(35年位前の話)何ヶ月生かせてやれるやらといっていた。
(私の記憶は、いい加減だから間違ってたらすみません)
幸いモニターになれて透析を続けていけることになった。
今ではほとんど透析の日本記録だといっていたが、7月の電話では、歩けなくなって車椅子の世話になってるといっていた。
それでも生きてるからよかったと思っていた。でもなくなってしまった!突然・・・
母は、正三ちゃんが、大好きでよく電話でしゃべっていた。

昔、正三ちゃんは、大阪のデザイン会社で仕事をしていた。工業デザインが多かったようだが、私のクロッキー集を作るのもやってくれた。

DMも、凝ったのをつくってくれた。茶せんもつくったといってもって来てくれた。一緒にお茶会をするのが好きだった。

奥さんになったきくこさんは、病院で知り合った看護婦さんで彼女のおかげでここまで生きてこれたのだろう。
正三ちゃんも自分が早くになくなって後さびしい思いもさせたくないからと、きくこさんの実家や親戚のたくさんいる熊本に彼らのおしゃれなたくさん人の集まれる家を建てた。彼のうちは、お客さんの絶えないうちになっていた。
きくこさんも定年になりたくさんの野菜を育てて、春には、筍なんかと送ってくれていた。

なんでも永遠には続かない。
このことに気づくのはいつも亡くしてしまってから。

今のこの平和な日常が永遠ではないなんて。

阪神タイガースの切符は、無駄になるけど熊本に行かなくては。


きくこさんから電話で「正三さんは、神戸生まれの神戸育ちで神戸が大好きだったから、両親の眠ってる神戸でお葬式をしてあげたい」と電話があった。
明日、お通夜、あさってのお昼お葬式に決めたという。しかし会場は、まだ見つかっていないとか。
あさっての夜私、甲子園球場にいけるじゃない!
正三ちゃん!ありがとう。
ずいぶんがんばって生きたから、ゆっくり休んでください。