Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

歌舞伎

marimatsuno2008-07-14

母のお供で難波の松竹座に仁左衛門を見に行った。
昔景気のよい時代は、呉服屋さんからの招待で毎年、南座の顔見世に行ったものだけどもう久しく行っていない。
みんなが不景気になって母も着物をあまり買わなくなった。

私は、能や歴史ものに詳しくないのでイヤホンガイドを借りた。とてもわかりやすく説明してくれてでも舞台の邪魔にもならずとてもよかった。
「熊谷陣屋」で敦盛の身代わりに自分の子供を殺して首を差し出し出家をする役を仁左衛門が演じた。
すごく緊張して息を殺してみた。見栄をきったりすごい演技を披露する。すばらしかった。日本の伝統芸能だ。
衣装の美しいこと、粋なこと!

しかし、ストーリーに対しては、憤ってしまう。現代ではない、武士の時代の話だからそんなストーリーもありえるのだろうか。


でも義経役があまりに不細工だった。それはほかの役でも思ったのだが、やはりもって生まれた顔や体は、演技だけではカバーできない。いい体、きれいな顔、個性的な顔をもってして演技が生きる。いくらがんばって練習しても団子鼻で真ん丸い顔でシビヤーな役は無理だ。
仁左衛門はすばらしい。でも鼻が小さく2枚目のできない人は、整形してもよいのではないか?
みんなが二枚目でも困るけど上等の血統でいい役をする人が、不細工ではやはり・・・
菊五郎は、助六をやったけど、ものすごくいい役だったけど、知らない間に年をとってしまっていたのには驚いた。
菊之助の天女はきれいだった。
愛之助も色っぽくきれいだった。夕方4時半から9時までたっぷり楽しんだ。しかしバス、阪急、地下鉄を乗っていって帰って私でも疲れたから母は、きっとぐったり疲れたことだろう。我が家から車を運転して帰っていった。夜11時。