Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

よかった!

朝フミを送った足で9時5分ごろ郵便局についたらすぐ局長が出てきて本を渡してくれた。
私のだとどうしてわかったのかな。でもよかった!

この本は昭和56年発行で講談社辻静雄編集で「フランス料理の本」肉料理(魚も持ってる)
これを使ってどれだけ多くの料理を作ったことか。鴨のオレンジうソースのレシピは何人の人にコピーしてあげたことか。ブルゴーニュ風ビーフシチュー(Bouf a la bouguignonne),ビーフシチューゼリー寄せ、テールの煮込み、若鶏の赤ワイン煮(coq aux vin),若鶏の詰め物ローストポルト酒風味、などなど そしてなんといっても鴨のオレンジソースは一番簡単で数多く作った。 
こんなに古い本なのにとても重宝していたからなくなった時はかなりめげた。そして「いいもん、もう重い料理はするなってことだろう」って勝手に決めていた。

夜、薬大の美術部の先輩から電話をもらった。この本の無いころ、彼は私の料理の先生だった。
たいていがデリカテッセンのウインナーかサーモンか生ハムでオードブル、ローストビーフとひれステーキにスープにサラダであのころはまだワインは高くってボージョレーでさえも当時の値段で3000円くらいした。ホースラディッシュを買うのも北野町の店に行かなくてはならなかった。サーモンの上にケッパーを散らすことも30年以上前に彼が教えてくれた。

彼の病状を聞いてから昔の話になってキングスアームスもテキサスターバンもハイウエイもなくなった、ドンナロイアも場所変わってしまったしとか私たちも年をとってしまったのか昔のよかった話をしてしまった。20年くらい会ってないような気がするが、手術しまくってる話を聞くと声は変わらなくてもいつ突然お互いに地球から消えてもおかしくないんだとおもってしまう。