Mari Matsuno の日記

神戸とパリ在住の画家、松野真理のブログです。

旧友

年賀状の絵が気に入ったと、酔っ払いながら昔の友人が電話をくれた。何年ぶりかな。
ようやく安心して見れる絵になったと昔の美術部の部長は言った。

大学のときは、フェアレディZに乗って卒業してからはアルファロメオ、まったくハンサムとは言えなかったけどサンローランのスーツを着てスタイルはよかった。
きざな男があまりいなかったから目だっていた。

性格の悪さはなかなかのものだったが、料理が上手で雑学で食べたり飲んだりよく遊んだ。
遊ぶのにこんなに楽しかった人はあまりいない。
5年間くらいはクリスマスにロ−ストビーフ用の肉とひれ肉をステーキ用にもってきてくれて私が牡蠣のクリームスープを作って何人かで食べていた。あのころワインは高くって、モーゼルワインや、ボージョレーでも3000円はした。30年前の3000円だから!
京都芸大の年間授業料は18000円だった。月1500円。
写真は彼から卒業祝いにもらったピカソのお皿。

大丸の南にあったドンナロイヤでアペリティフ飲んで待ち合わせ、その日のお勧め料理を懇意のコック長に聞き、たっぷり食べて飲んで、歩いてキングスアームスにいき、彼は気取ってダーツなどをして飲んですぐ南のテキサスターバンにいき、ピアノの周りのカウンターに座ってしゃべって飲んで最後は三宮の北にあったように思うウエールズの地図の張ってあった店。なんて名前だったか忘れたけど3時までやってる店に行ってタクシーで私を六甲でおろし、彼はそのまま岡本に帰っていった。
ちょっと贅沢な時代だった。男でご馳走してくれたのは彼だけかも。
30年以上前に彼からホースラディッシュやケッパーを教えてもらった。
そんな彼も結婚して子供を育ててうちも新築して順風満帆なのかと思ったら1年前に大きな病気をして手術して5年後に生きてる確率は45パーセントだという。

何十年もあってないけど元気で生きていてほしいと思う。